失われた人生へのお詫びと慰めのお金
このページでは、後遺障害と死亡の損害に対して払われる慰謝料について説明します。
逸失利益とは別の費目なので、間違えないようにしてください。
後遺障害慰謝料
後遺障害慰謝料は、後遺障害を背負って残りの人生を生きる苦痛に対するお詫びと慰めの意味を持ったお金です。
その基本額は後遺障害等級に応じて定められています。
【後遺障害慰謝料の表】
この額を基本に、事情に応じて金額修正が行われる場合があります。
例えば、逸失利益の合理的な算定が難しいが同情すべき事情が大きい場合に、慰謝料増額で補うなどです。
しかし、やはりまずは少しでも高い等級を認定してもらうことが一番大切です。
等級は後遺傷害慰謝料のみならず、後遺障害逸失利益の額も左右します。
後遺障害の補償の総額が等級次第で大きく変わるのです。
だからこそ、保険会社は少しでも低い等級に誘導して、保険金の支払いを抑えようとします。
ぜひ、弁護士の力を借りて等級付けの妥当性をチェックし、不当に低い場合は即座に不服の申し立てをしていただきたいと思います。
死亡慰謝料
死亡慰謝料は、家族を失った遺族の悲しみ・苦しみに対するお詫びと慰めの意味を持ったお金です。
死亡慰謝料は、被害者の家族の中での位置づけに基づいて基本額が定められています。
- 一家の支柱: 2,800万円
- 母親・配偶者: 2,500万円
- その他: 2,000万円~2,500万円
実際には、事情に応じてこの額に手心が加えられます。
事故の原因が加害者の運転で、それが非常に悪質な場合。
事故後の加害者の態度が非常に不誠実な場合。
遺族の悲嘆度合いが著しい場合。
そういう場合は増額が認められることがありえます。
ただし、弁護士の交渉なしで保険会社が増額に応じることはまずないと思ってください。